デフレとインフレ

今回はデフレとインフレについて解説します。

デフレ

デフレは物やサービスの価格が全体的に持続的に下がる現象。

これにより貨幣の価値が上がり同じ金額で買えるものが増えます。

デフレは消費の減少や供給過剰などが原因で経済活動が停滞します。

これまでの日本がデフレでした。

そんなデフレのメリットとしては物価の安定と低下があります。

消費者は同じお金でより多くの商品やサービスを購入できます。

100均なんかがデフレの象徴とも言えるビジネスだったりしますね。

そしてデフレになることで貯蓄の価値が上がります。

これまで日本はデフレでした。

そのため貯金こそが正義だったのです。

日本人は世界的に見ても貯金が大好きな民族だということがわかっています。

そんな日本人にとってもデフレはある意味ではぴったりだったのです。

だからこそ長期のデフレが続いていたと言えます。

一方でデフレにもデメリットがあります。

デフレになることで商品の価値が下がります。

そうすると企業の収益も減ります。

消費者からすると関係ないと思うかもしれませんが、、、

企業の収益が減るということは投資が減るということ。

それには人件費も含まれています。

つまり給料が上がらないということです。

これまで長らくデフレが続いたことで国民の給料が上がってこなかったとも言えるのです。

さらにデフレは失業率の上昇も招きます。

デフレにより経済が停滞すると雇用も減少するからです。

インフレ

インフレとは物やサービスの価格が全体的に持続的に上昇する現象。

これにより貨幣の価値が下がり同じ金額で買えるものが減ります。

主な原因には需要の増加や供給の減少、貨幣の大量発行などがあります。

今の日本はインフレになっています。

そのため物価高となっているのです。

物価高によって国民の生活は苦しくなっていますがインフレにもメリットがあります。

それは借金が実質的に軽くなること。

インフレになると貨幣の価値が下がります。

つまり借金の返済負担が軽減されるのです。

また企業の売上も増加します。

それは商品価格が上がることで企業の売上が増えるためです。

世界の国々の賃金が上昇していたのもインフレにより企業の売上が増加したから。

インフレになることで賃金上昇も期待ができるのです。

ですがインフレにもデメリットがあります。

まずは購買力の低下です。

物価上昇で生活費が増えます。

そうすると消費者の実質的な購買力が減少します。

物が高くて買えないということ。

さらに貯金大好き民族の日本人には悲報となるのですが貯蓄の価値が減少します。

日本には莫大な額の貯金があります。

紙幣だけに限ると約500兆円が貯金として市場に出ることなく眠っているとされます。

日本も徐々にインフレになってきました。

そのため貯金だけしておけば大丈夫という価値観からも脱却する必要があります。

それは貯金の価値が目減りするから。

インフレの時にはただ貯金をするのではなくお金を有効に使っていくことが大事になります。

スタグフレーション

スタグフレーションは経済が停滞している中でインフレが進行する現象。

通常であればインフレ時は経済が活発になりますががスタグフレーションでは失業率も高く景気が悪い状態が続きます。

今の日本が悪性インフレと呼ばれる原因が日本が実はスタグフレーションだからです。

スタグフレーションは供給ショックや政策の失敗などが原因となることがあります。

日本だと後者の政策の失敗が大きな原因としてあげられます。

デフレ時の30年にわたり日本政府は政策を失敗し続けたわけですから。

そんなスタグフレーションには特段メリットがなくデメリットばかりです。

物価上昇と経済停滞が同時進行します。

物価は上がるのに経済成長が低迷し消費者と企業の負担が増します。

デフレとインフレのどっちがいい?

デフレとインフレのどちらが良いかは経済状況や目的によって異なります。

理想としては適度なインフレがです。

経済は通常であれば年間約2%の適度なインフレが望ましいとされています。

これにより経済が活性化しデフレのような長期的な経済停滞を避けられます。

もちろんどちらにもメリットとデメリットがあるためバランスが重要となるでしょう。

Limitlessのよくある質問